
「ムシウタ00.夢の始まり」
角川スニーカー文庫。 (→amazon)
「夢の始まり」と「夢の黄昏」の中編2本を収録。
前者はザ・スニーカーに掲載されたものを加筆修正したもので、後者は書き下ろし。
「夢の始まり」はかっこうとふゆほたるの出逢いを描いた始まりの物語。
まぁ、何というかこの二人の出逢いに関しては概ね予想通りというか、分かっていたことなんで特に思うところもなかったわけですが。
むしろそれよりも、高鍬雷と、高鍬みのりこと”なみえ”の話の方がよっぽど興味深かった。
”なみえ”が詩歌にこだわる理由が分かったというか、この話を読んでから既刊を読むと”なみえ”の言動の印象が結構変わりそう。
高鍬雷はまだ生きてるみたいだけど、今後登場する可能性はあるのかねぇ。
もし登場するとしたら、やっぱり土師が復活した時か。
そう言えば、1巻以降昏睡中だから土師が動いてるのは随分と久しぶりだけど、期待を裏切らないキャラだよね(苦笑)
早く本編でも復活して欲しい。
「夢の黄昏」は利菜が虫憑きになった物語ということで、こちらも過去の話。
こちらもある意味では予想通りというか、何というか。
ただ、改めて利菜は本当に強いなーと。
その強さも完璧なものじゃなくて、弱さを理解した上での強さだからなおさら。
それと。
かっこうとふゆほたるの出逢いももちろん始まりの一つだけど、利菜の死というのがある意味では「ムシウタ」という作品の始まりだとも思うんですよね。
それ以外では日々野一房こと“センティピード”が頑張ってたように思うけど、やっぱり印象は薄い。
むしろ、ロッコと”帽子屋”は初登場のわりにかなり印象深かったかも。
”帽子屋”は欠落者になっちゃったから、本編での出番は厳しそうだけど、実力的には結構上位ランクか。
能力的にも色々と使い勝手が良さそうだし、欠落者になってしまったのは勿体無い。
そう言えば、詩歌や一房が一度欠落者になってから自我を取り戻したというのは重要なことなのかね?
本編ではほとんど触れられてないけど”帽子屋”や愛恋が再登場する可能性もゼロではないと思いたい。
ロッコはまだ生きてるけど、利菜が既に死んでるということで絡ませ方が難しいかなー
それと忘れちゃいけないのが三ヶ島万(みかじまよろず)。
そんなに出番は多くないけど、やたらと個性的だった彼女ですが。
何気に9巻に登場した赤瀬川七那の秘書と同一人物らしいということを知ってびっくり。
9巻を読み返してみると、名前は一度も出てこないけど、常にぬいぐるみを持ってるので多分間違いなさそう。
今でも利菜から貰ったぬいぐるみを持ち続けているというのが、何とも言えない気持ちにさせてくれます。
彼女は利菜が死んだことは……むしばねとも接触してるわけだから、知ってるんだろうなぁ。
何を思ったのか非常に気になります。