
「二四〇九階の彼女」
電撃文庫。 (→amazon)
短編連作形式のちょっと切ない、ちょっと不思議な物語……系。
分かりやすく言うと「キノの旅」が一番近いのかな。
ただ、こっちは不条理なことは少ないし、読んでて新鮮味・インパクトが薄いというか。
意外な展開がほとんどないので何とも淡白な印象。
階層世界を1階づつ降りていって、外の世界を目指すという設定はいいのだけれど、時間の感覚がちょっと不透明。
少なくとも始まりが一三〇二階として、九〇〇階の話があるから400階以上は降りてきてるわけだけど、どのくらい時間かかってるのかが全く分からないのが何とも。
描写を見る限り、外見が大きく変化するほどの時間経過はなさそうだから、1年2年くらいなのかな。
だとすると、このペースでいけばあと4,5年で外の世界まで行けるのかなぁ。
まぁ、続編は出てるようだけど、この手の話は最後まで書くことはないかー
となると、「キノ」と同様に延々と続く可能性もあるけど、こっちはずっと読み続けたくなるような魅力に欠けるんですよねぇ。
主人公の性格も無難というか、個性薄めだし。
唯一、喋るカエル型の高性能機械っぽいのが良い感じの個性を出してはいるけど、正直なところ、(見た目)カエルが喋るというのも別にそこまでインパクトないよね。
ありえなさで言えば、モトラドのエルメスの方がよっぽどありえないと思うし(爆死)
個別のでは「九〇〇階のカエルの国」が一番好きかなー
めっちゃ短いってか、内容はないですが。
この国での主人公との会話はわりと面白かった。
あとはどの話も概ね似たような展開で、似たような結末で、しかもそれ(展開と結末)が読んでいて容易に想像ついてしまうだけにちょっと物足りない。
もう少し毛色の違う話も入れて欲しかったです。
少しばかりフォロー入れておくと、元々自分は短編連作という形式がさほど好きじゃないのでその辺はご理解頂きたいです(何)
「キノの旅」は大好きですし、全部が全部ダメというわけじゃないんですけどね。
ともあれ、続編を読むかはひとまず未定。