
「ムシウタ09.夢贖う魔法使い」
角川スニーカー文庫。 (→amazon)
待望のムシウタ新刊です。
カラーページが両方とも詩歌ですよ?
最近はむしばねのリーダーになったりしつつも、活躍の場はあまり多くなかっただけにちょっと嬉しい。
以下、例の如く、わりとネタバレありなのでご注意を。
で、その詩歌ですが。
何だか微妙に幼稚化してるような……以前からこんな感じだったっけ。
これだけ出番が多いのは1巻以来だから、イマイチ個性を掴みきれてなかったかも。
一応はメインヒロインのはずなのに2巻以降は完全に脇役でしたからねー
まぁ、主人公である大助すらほとんど出番のない話もあるくらいだから仕方ないと言えばそれまでだけど。
そんなわけで1巻では大助との会話が多いし、よくよく考えると詩歌が他の誰かとたくさん喋ってるというのは今回が初めてということもあって。
元々こういう性格なのかもしれない。
終盤では久しぶりに虫の能力を使って、”ふゆほたる”として戦闘。
相変わらず強力無比ではあるけれど、クリスティは化け物ですか?(苦笑)
普通に1号指定の詩歌と渡り合ってるんだけど……
途中、詩歌の方が劣勢ですらあったし。
まぁ、相性の問題とかもあるんだろうけど、これだけ見ると1号指定と言えどもやりようによっては一人でも十分対応できるようにも思えてしまう。
あとはなんと言っても、”かっこう”と鯱人の邂逅。
鯱人のホッケースティックを見た時のかっこうの反応だけで涙腺が!(爆死)
しかも、追い討ちをかけるように淡々と事実を告げるかっこうのせいで、また泣いてしまったよ……
その後の「──これは、オレが持っていく。ずっとな」という鯱人の台詞で更に撃沈。
戌子に関する話はいつまで経っても自分は耐性ができないわ……
ストーリーについては、まぁまぁ悪くないんじゃない?という感じ。
エンクロージャー、バブル、パラダイムシフトとか、いきなり唐突過ぎる新しい単語が出てきて何だか違う作品になったかと思いましたよ(爆死)
始原の虫憑きαに関しても今まで伏線とかなかったから、ちょっとイメージが追いつかない。
ていうか、αが始原の虫憑きであるなら、始まりの3匹はαから生まれたってことになるんですかねー
このことを特環がホントに全く知らないというのも何だか不思議。
もしもαが詩歌、ひいてはむしばね側につくのであれば、特環とむしばねのパワーバランスが一気に逆転しそうな気もするんだけど、まぁ、αに関してはまだ何も分かってない状況だけにそこまで考えるのは早計か。
新キャラは赤瀬川七那(あかせがわななな)は以前にもちょろっと登場してたけど、今回は詩歌と共にダブルヒロイン的位置付け。
なんだかんだで嫌いなキャラではないけど、あんまりインパクトはないかな。
むしろ、登場時はいかにもな「やられ役」というか、活躍の場なんてないだろうと思われた丁屋弐兵衛(ちょうやにへえ)が予想外の大活躍でびっくり。
もう一つ気になったのは「一之黒の次期当主はいない」的なことが書かれてたことですかね。
亜梨子=眠り姫はほぼ確定なんだろうけど、本編でどういう登場をするのかが非常に気になります。
それにしてもアレですね。
個人的にはやっぱり6巻の戌子であるとか、7巻の愛恋であるとか個別ヒロインにスポットが当たってる(ちょっと切ない)話の方が好きですねぇ。
今回の話も悪くないんだけど、ちょっと物足りなかったかな。
ストーリーも進んだような、そうでもないような微妙な感じ。
次はシリーズ10冊目ですから、そろそろ長編シリーズと言ってもいい頃合。
長く楽しめることは悪くないですけど、もうそろそろ少しぐらいは終幕に向かって動き出してもいいんじゃないかなーとか、そんなことを思ったり。