« 蟲と眼球と白雪姫 著:日日日 | メイン | レゾナンス 1.夕色の墜落 著:山原ユキ »
 多重心世界シンフォニックハーツ 上.独声者の少年 著:永森悠哉     【ライトノベル雑感】
2007/01/09 21:28

多重心世界シンフォニックハーツ 上.独声者の少年
「多重心世界シンフォニックハーツ 上.独声者の少年」
角川スニーカー文庫。 (→amazon  →bk1

第10回スニーカー大賞<奨励賞>受賞作品。
多重人格者というと、フィクションの世界ではそこまで珍しくもないですが。
登場人物が(一部を除いて)全て多重人格というのは、あまり見たことがない。

正直なところ、中盤くらいまではわりとダルかったです(爆死)
面白くないわけじゃないんだけど、みんながみんな多重人格ということが新鮮なだけでそれ以上の面白味に欠けるという感じで。
その上、一人が3つの人格とか持ってるので、人格ごとに当然違う名前を一致させるのが厄介で。
「多重人格って設定は失敗なのでは?」と思いかけていたところで終盤に明かされる真実が個人的にヒットでした。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、その事実によって「その惑星の住人は基本的に多重人格者である」という設定が非常に生きてきて、下巻が大変楽しみに。
下巻の展開次第では第一以外の人格は全て消え去るということもありうるだけに大変興味深い。

文章も比較的読みやすい方ですし、あっさりとヒロインキャラを殺してしまえるあたり大胆さも持ち合わせていて個人的には好印象。
キャラは無難ですけど主人公のソロとカノンの二人が好きかな。
ソロは無能者からの覚醒というか、弱者からの成り上がりっぷりが素敵(爆死)
あと、地味に嫌いじゃないのがシド。
こういう役回りのキャラは死亡フラグが立ちやすいので、下巻が少し心配ですが(苦笑)

とりあえず、デビュー作としては無難な出来。
下巻への引きも非常に良いし、下巻の出来次第では良作と言っていいレベル。
気になるのはデビュー作となるこの上巻が発売されてから、既に4ヶ月経過してるのに未だに発売予定に上がってこないことですか……
改稿とかに時間がかかってるんですかねぇ。
デビュー作ということを考えてもあまり間が開き過ぎるのはマイナスだと思うけど。