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 終わる世界、終わらない夏休み~桜井深優の終末~ 著:あきさかあさひ     【ライトノベル雑感】
2006/12/21 20:08

終わる世界、終わらない夏休み~桜井深優の終末~
「終わる世界、終わらない夏休み~桜井深優の終末~」
ファミ通文庫。 (→amazon  →bk1

派手にやっちゃった感強し。

一番の敗因(謎)はやっぱりボリューム不足、なのかなぁ……
じゃあもう1冊くらいあったら、それで良くなるのかというと、そうとも言えないんだけど(爆死)
ていうか、テーマがイマイチ分かりづらい。
言いたいことがほとんど伝わってこなかったのは致命的。
「CROSS†CHANNEL」との比較云々以前の問題として、どうにもまとまりに欠く作品だったように思えて仕方ない。

特に個人的にもっとも重要視していた部分、ループが起こっている原因、そこから抜け出すための方法。
そのあたりが説得力に欠ける。
人の「生きたい」という想いで世界が救われるというなら、もっと精神面の描写の掘り下げが欲しかったなー、説得側と説得される側ともに。
他人にちょっと説得されただけで、考え(生き方)を改められる人ばかりなら、最初からこういう現象は起こらないんじゃないのかね……
ラストの展開なんかも、どうにも曖昧すぎる。

個人的に致命的だったのが、この「世界の終わり現象」は谷園だけで起こっていたんじゃなくて、全世界規模で起こっていたという部分。
何故そこで意味もなく話を広げる必要があるのか……
谷園だけで起こっていたというなら、まだ現象の発生理由とともに、その現象の停止方法も含めて納得いく話だったように思うけど。
これが全世界で起こっていたとなると、谷園にいる限られた人間だけが「生きたい」と思っても全然足りないんじゃないかと思うわけで。
本気でその意図が理解できない。

星野留美に関しては半分くらい予想してた通りでした。
彼女に関しては半ば(物語を進行させるという)装置そのまんまで。
結局のところ、中学生時代の同級生だった云々は本当にどうでもいい話。
言ってしまえば究極の後づけでしかないので、おそらく物語の本筋とは無関係と言っていいと思う。

それと下巻が深優視点になってるせいで、余計に和也の主人公的立場がなくなった気がする。
何と言うか、下巻だけみると深優の成長物語のようにも見えなくもないけど、それにしては中途半端。
これなら下巻も和也視点のままの方が良かったんじゃないかと。
これじゃ視点を変えたメリットがあんまりないように思えます。

結論としては、上下巻と2冊も使ったわりに平凡な物語で終わってしまったなぁ、と。
勿体無い、というほど設定やらキャラが良かったわけでもないだけのフォローしづらいですが(爆死)
唯一、これは良かったと思えたのはキャッチコピーかな。
「私、桜井深優X40はあなたのことが好きです」
同じ3日間を40週した人間に対して、X40という付け方は斬新でした!