かなり評判の良かった新人さんの作品。
第12回電撃小説大賞<銀賞>受賞作。
結論から言えば、概ね期待通りでしたが、想像以上ではなかったかな……
新人と思えないくらい文章は安定してて読みやすいし、物語もきっちりまとまってる。
キャラも非常に魅力的なんだけど、もう一つ、特にここが!というインパクトに欠ける。
電撃の受賞作品ってそういうの多いですけどね(爆死)
そういう意味ではむしろこれから更なる期待ができる作家ということになるのかな。
あくまでこのデビュー作1冊限りの評価では「標準ちょい上」というラインで、ずば抜けた面白さは感じず。
行商人モノという設定、世界観は(ラノべでは)ありそうでなかったのでかなり新鮮。
行商+馬車+仲間というと、某ドラゴンクエスト4(&トルネコ)が思い浮かびますが、個人的には方向性は似てなくもないと思う(爆死)
キャラの性格とかは全然違いますけどね……
こっちの主人公、ロレンスは頭は切れるけれど肝心のところで運がないというような印象。
それをフォローするのがヒロインのホロということになるのかな。
狼の化身で豊穣の神らしいけど、ビジュアル自体は狐耳なだけでわりと普通。
喋り方に特徴があるので最初はちょっと戸惑うけど、慣れると個性と思えるし、何より誰が喋ってる台詞なのかが一目瞭然なのはいい(苦笑)
とりあえず、デビュー作としては悪くない、普通に良作かと思います。
気になるのは既に3巻まで発売されてて、続刊中というあたり?
某「キーリ」とか、シリーズを続けたわりにあんまり得るものがなかったという微妙な前例があるだけに、デビュー作がシリーズ化されると色んな弊害が出てくると思うので、個人的には早めにケリをつけて欲しいところ。
有川浩さんなんかは「塩の街」できっちり一つの作品を描ききって、「空の中」「海の底」と立て続けに名作を発表してますしね……
別にシリーズ化反対!とまでは言わないけど、だらだらと続けてしまうと作家として成長する機会を失ってしまいそうで、そこだけが気掛かり。
余計なお世話なんでしょうけど。
あぁ、あとラストのオチはなくてもよかった、かな……
タイトルの「狼と香辛料」の香辛料は行商を現してると、それで十分だったような。
わざわざ胡椒といういかにもなアイテムを持ち出してきたのはちょっと余計に思えたり。
些細なことですけど、気になってしまったので(爆死)