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 ラキア 著:周防ツカサ     【ライトノベル雑感】
2006/11/02 10:40

ラキア
「ラキア」
電撃文庫。 (→amazon  →bk1

その日。
高校生の永戸貴壱は、セットした覚えのない目覚まし時計で起きた。
ダイニングに降りると、何故か昨日とまったく同じ日が始まっていた。
不審に思った貴壱は、「同じ日を繰り返している」ことを周囲に話すが、まったく相手にされない。
困惑しつつも学校に登校するが、やはり状況は変わらないまま。
そして、次の日も「昨日」と同じだった。
そんな中、貴壱の同級生・上木麻衣も自分と同じ境遇であるらしいことが分かり…。
リピートし続ける世界に巻き込まれた、男の子と女の子の物語。

以上が冒頭の作品紹介。
同じ一日が続く、ループ世界を扱った作品。
わりとありがちなので、こういう作品は評価するのが難しいんですよね(苦笑)

内容的には4つの短編+αで構成されてるわけですが、バランス的にはまずまず。
ただ、最後の話で種明かし……という風にはいかず、種明かしは次回以降へと持ち越されてるのがちょっと不満。
せめてもう少し現時点で明らかにしてもいい部分だけはきっちり描いてほしかった。
面白いんだけど、気になる部分は全て次回以降~じゃ流石に満足感が得難い。

キャラ、舞台、設定。
このうち、舞台はあんまり重要視されてないのかな、今のところは。
あくまでキャラとリピート世界という設定だけで進めてる印象。
キャラに関しては個人の好みだと思いますが、個人的には無難すぎる作りな気がして気に入るキャラがいなかったのが残念。
強いて言えば、ラキアという少女だけが色々と興味深かったけど、それはまた後で。

PHASE1を読んだ時点ではいわゆる「人の想いが作り出した世界」系の話なのかと思ったんですけど、そういうわけでもないようで。
PHASE4が一応のまとめとしての役割を持ってるみたいだけど、情報不足すぎてまとめられている感は薄し。

で、ラキア。
タイトルにもなっているように、間違いなく鍵となる少女なわけですが、現時点では描写が少なすぎて推理も難しい。
ただ、いわゆる二つの世界が存在すると、そういう風な前提はしちゃってもいいのかもしれない。
少なくともラキアという少女はこちらの(普通の)世界で生まれ育ったという感じではないし、存在性そのものに特殊性があるみたいだし。
性格的には小生意気なガキって感じなんでしょうけど、個人的にはこれはこれで嫌いじゃない。
作中に登場するほかのヒロインよりも個性付けがしっかりしてるように思えるしね。
ともあれ、評価は次の巻以降かね。
今回だけじゃ何とも言いようがない。
面白くなりそうな作品であることは確かだけど、現時点で面白い作品と断言することはできず。
この手の設定を使った作品は、作者の力量が問われるだけに色々と期待してます。