
「Dクラッカーズ・ショート2 過日─roots─」
富士見ミステリー文庫。 (→amazon →bk1)
6巻と7巻(7-1巻)の間に発売されたようで、本来ならそういう順番で読むのがベストなのかもしれないけど、個人的にはこれを最後に読むというのもなかなかに乙な感じがして悪くないと思う次第。<回りくどすぎで意味分かりません
以下、各話の感想とか。
家路─a day─
茜と千絵が、それぞれの一歩を踏み出したエピソード?
ほんの数ページしかないので、特に何を思うというわけでもないですけど。
「a day」ってのはどういう意味になるんだっけ。
ショート1の短編に収録されてる「手紙」とかもサブタイが同じだったのは意味がありそうな。
相棒─accomplice─
景と水原の友情なお話(爆死)
150ページ弱ほどあるので、短編というよりは中編?
景と水原の二人が活躍する話であることは確かなのに、一番印象に残ってるのが敵側のキメリエスというのがこの作品の本質を物語っているというか。
この短編にしか登場しない、しかも主人公にやられるための敵役であるにも関わらず。
これだけ印象的なキャラに仕上がってるのは才能なんだろうなぁ。
本編のバール・ベリアル・ベルゼブブの3人はもちろんのこと、キメリエスのようなキャラが生み出せるからこそこの「Dクラッカーズ」という作品はこれだけの評価を受けて、愛されているんだと思います。
キメリエスいいですよねぇ。
ラストでどうなったのかがぼかされてるのも非常に上手いと思うし。
ホント、これだけの出番で終わらせるには勿体無さ過ぎるキャラです。
狂犬─hound─
「相棒」のラストから続く話で、短編同士が繋がってるというのは面白いアイディア。
甲斐氷太と景の出遭い、そして初の悪魔戦。
本編だと景が甲斐に勝ったという情報しかなかったわけですけど、この話を読むと単純に景が勝ったというわけでもなく。
本編だと(主人公であるということはあるけども)景の方が強いという印象だったけど、そうでもないみたいで(苦笑)
流石にDDの甲斐氷太と恐れられるだけのことはあるっていうか、この時点では明らかに景のことを圧倒してるのはちょっと驚き。
夜道─pathway─
恒例の景と梓の子供の頃の話で、景と梓がお医者さんゴッコで以下略。
まぁ、相変らずの二人の話ですね。
やっぱりこの二人の関係は素敵だなぁ、と思う。
そして、単なるお約束で終わるのかと思いきや、次の短編「同胞」へと繋がっている罠。
ちょっとした遊びなんでしょうけど、こういうのは自分も嫌いじゃないですね。
同胞─accomplice─
個人的に今回のメイン!
いや、多分ほとんどの人が「相棒」が今回のメインと思うでしょうけど、自分はこっちがメインだなぁ。
むしろ、これを本編の後に読めたというのは意外に貴重な体験かも。
基本的には短編は本編の間に挟んで読んだ方が無難だと思うけど、この作品だけは本編を読み終わってから読んだ方が面白い気がしないでもない。<デメリットももちろんあるけど
サブタイが「相棒」と同じなのも興味深い。
で、中身はバールこと四宮庸一と、ベリアルこと緋崎正介、ベルゼブブこと水原信司。
その3人が出逢い、運命が動き始める話。
これはもう一つの始まり。
これを読むと7-2巻のラストに「the bigining of the end」という、景と梓の出逢いのエピソードが挿入されていた理由がよく分かる。
あっちがもう一つの始まりで、この「同胞」と向こうと、二つの出会いが「Dクラッカーズ」という物語を紡ぎ始めるという。
うーん、上手く出来てるなぁ(苦笑)
それにしても、相変らず水原兄ことベルゼブブは素敵。
よく考えたら、生前の彼が登場するのは貴重。
第1回龍皇杯参加作品『Dクラッカーズ』
「Dクラッカーズ」という作品の原型となった短編らしいです。
基本的な流れは1巻に受け継がれてるっぽいけど、雰囲気は大分違うかな。
刺々しいというか、退廃としているというか。
悪くはないんだけど、やっぱり本編の雰囲気の方が好きだなぁ。
そんなこんなで、ようやく感想を書き終わりました……
やっぱり読んだらなるべく早めに書かないと。
時間が経つほど読んだ当時の感想とは違ってしまうだけに。
ま、何はともあれ、この「Dクラッカーズ」という素晴らしい作品に出会えたことに感謝。