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 リリアとトレイズⅠ そしてふたりは旅行に行った<上> 著:時雨沢恵一     【ライトノベル雑感】
2005/06/09 20:51

リリアとトレイズⅠ そしてふたりは旅行に行った<上>
「リリアとトレイズⅠ そしてふたりは旅行に行った<上>」
電撃文庫。 (→amazon  →bk1

「アリソン」シリーズの続編。
良くも悪くも普通に続編で。

まず、良かった点。
相変わらず文章が安定してるというか、現在のラノベ界のトップである電撃文庫を引っ張る看板作家ですから、当然といえば当然なのですけども。
ストーリーも安定。
キャラも(後述する「アリソン」と比較しなければ)十分に魅力的。

続いて、イマイチだった点。
あまりにも「アリソン」の延長線上すぎる。
「アリソン」好きの人ならニヤニヤできる部分が多いので、ある意味では長所にもなるんだけど、微妙に「アリソン」を劣化した作品ともとれるなぁ。
続編の時点で未読な人は少ないと思うけど、わざわざ最終巻のエピローグ部分を再掲してる以上、未読な人もいると仮定してるんだろうし。

で、内容に関してもね……
キャラの魅力が圧倒的にアリソン&ヴィル>>>越えられない壁>>>リリア&トレイズなのがねぇ。
まだ1巻、始まったばかりだから仕方ないとも言われるけど、アリソンとヴィルは最初からかなり印象的だった気がしたんだけど。
この分だと、どこまでいっても”リリアとトレイズ”というよりは”アリソンとヴィルの娘と、ベネディクトとフィオナの息子”の冒険劇といった感じになりそうで。
あまりにもアリソンらの存在感が大きすぎるんですよねぇ。

ま、ともあれ、この話は1巻であると同時に上巻でもあるので、2巻(下巻)以降で評価が決まりそう。
このままでもそこそこ面白いという作品ではあるけど、どこまで「アリソン」に近づけるか。
なんだかんだで、リリアとトレイズの二人をアリソンとヴィルとは違う!というように思わせるようにならないと、いつまでも「アリソン」の影を追い続けることになりそうだなぁ。


追記
個人的に「アリソン」を2004年のベストラノベに評してる理由の一つが4巻できっちりまとめている点なわけですが。
正直なところ、この「リリアとトレイズ」はせっかく絶妙に幕が下ろされた「アリソン」の邪魔になるんじゃないかという不安がちょっぴりありました。
もちろん、大好きな作品の続編ですから楽しみな気持ちもあるんですけどね……