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 推定少女 著:桜庭一樹     【ライトノベル雑感】
2004/12/27 08:04

ファミ通文庫。

富士見ミステリー文庫「GOSICK」でお馴染みの桜庭さんの新刊。
と言っても発売されたの9月なんで既に「GOSICK」の最新刊も出てるし、別レーベルから新作も出てるんで、明確には全然新刊じゃないんですけど。
激しく旬を逃しまくってる気もしますが、発売から3ヶ月も経ってるとあんまりネタバレを気にしないでいいのが楽かな。
や、個人的なルールとして発売直後の作品はゲームであれ、ライトノベルであれ、ネタバレに多少なりとも気を使うのでね。

で、感想。
何というか、青春小説ですよね。
……そもそも、青春小説ってのがどんなものなのかよく分かってなかったりしますが(汗)
主人公が15歳の女の子で、おそらく、15歳の女の子の視点から描かれてる作品。
こういう作品って、読み手によって評価ががらりと変わりそうだけど、自分の周りの感想を見る限りそうでもないっぽいか。
ただ、この主人公とドンピシャで状況が一致する人(要するに15歳の女の子)が読んだ場合は、それ以外の人たちが読んだ場合とは受ける印象が全然違ってくる気はしますね。
どこかに、そういう感想ないですかねぇ。
二十歳過ぎの大学生(♂)と比べると、どの程度受ける印象に差が出てくるのか非常に興味深い。

ストーリーに関してはあんまり特筆すべきところはなく。
結局のところ、何度も繰り返してるように15歳の女の子の心情描写を描いた青春小説という以外には解説不能であり。
「ここが面白かった」とか、そういう普通な感想はあんまり出てこない。
強いて言えば、”電脳戦士”というキャラは限りなく狙ってやってることが明白なのに、かなりツボに入ってしまいましたよ。
あのキャラクターは色んな意味で異質だと思う。
何と言うか、子供アニメにエロゲのヒロインが紛れ込んでしまったような感覚というか。
ただ、彼がいなければ、ピースの欠けたパズルのようなものになってしまうような気もしないでもないので、むしろ、電脳戦士がいるからこそ成り立ちうる作品と言えなくもないんじゃないカナ?
それはちょっと言いすぎだとしても、彼が作中で果たしてる役割は大きい気がするなぁ。
とりあえず、個人的には当たりと言っていい作品でした。


あと、どうでもいい話というか。
以下、桜庭さんのファンの人は不快になる可能性があるのでスルー推奨。
(一応注意書きしておきます)


今回巻頭の作者紹介の内容を読んで初めて知ったんですけど。
桜庭さんって、山田桜丸という名義でゲームのシナリオも書かれてるらしいんですよ。
で、まぁ、それだけなら別に何の問題もないんですけど。
代表作が「EVE The Lost One」となってるんですよ!!(爆死)
いや、マジでびっくりですねぇ。
あの黒歴史として名高い、ユーザーを絶望に淵に陥れたという、あの「EVE The Lost One」のメインライターだったなんて。
自分は未プレイなんで、非常にコメントしづらいんですけど。
ネット上などでレビューとかを見ると、もうほとんどのレビューで最低の評価をされてたりする作品なのですよ。

まぁ、実際のところ、菅野ひろゆき氏が手掛けた3大名作(DESIRE、EVE、YU-NO)の一つである「EVE burst error」の続編として作られたということでユーザーの期待が高すぎたというのが多くのユーザーを落胆させた原因だと思いますけどね。
しかも、明確なソースは見つけられなかったけど、「EVE burst error」をプレイせずにシナリオ書いたという噂もあるようで。
その上、ゲームのシナリオとかは(ほとんど)初めてだったっぽいですし。
人気映画の続編を、その映画を見たことのない素人監督が撮影するようなもので。
ぶっちゃけ、面白くなるはずがないですよね(爆死)

だから、桜庭さんが悪いとか、桜庭さんの文章が駄目だとか、そういうことを言いたいんじゃなくて。
何というか、可愛そうに、という感じ(苦笑)
いや、一度引き受けた仕事は今後一生ついて回るわけですから。
今後ライトノベルでどれだけ売れる本を出しても、”あの黒歴史扱いの「EVE The Lost One」のライター”というマイナスイメージがついて回ると思うと……ね。
実際に「EVE The Lost One」をプレイされてる方はあまり積極的に桜庭さんの本を読もうとは思わない気がします。
ま、そんなことは気にしない人の方が絶対多数だと思いますけどね。
ただ、自分はちょっとだけ桜庭さんという作家に対して抱いていたイメージは変わったかなぁ。