« E.G.コンバット3rd 著:秋山瑞人 | メイン | 灰色のアイリス 著:岩田洋季 »
 猫の地球儀 著:秋山瑞人     【ライトノベル雑感】
2004/01/28 07:55

「猫の地球儀 焔の章」
「猫の地球儀その2 幽の章」
電撃文庫。

第3回「猫の地球儀 焔の章」「猫の地球儀その2 幽の章」 著:秋山瑞人
2003年6月6日と、6月12日の日記より。
秋山瑞人氏の初期の名作。
絵柄と中身が反比例してるのは「E.G.コンバット」も同様。
あまりに鋭すぎる内容ゆえ、合わない人には合わないと思うけど。
この鋭さは秋山氏にしか書けないものだと思う。
知名度的には「イリヤの空」がダントツで有名ですけどね。
個人的には秋山氏と言えば「E.G.コンバット」と、この作品こそが代表作。


焔の章
表紙はほとんど内容と関係ないんだね(苦笑)
表紙だけ見ると、猫+少女で絵柄もほのぼの系なのに、内容はSFチックというか。
「E.G.コンバット」もそうだけど、秋山瑞人氏の作品は挿絵と内容にやたらギャップがある気がする(笑)

で、感想……と行きたいところだけど、感想らしい感想は特になし。
次の巻にあからさまに続いてるからこの巻だけ読んでも何とも言えない罠。
まぁ、その次の巻で完結してるらしいので、ある意味上下巻のようなものなんでしょう。
とりあえず、さくっと読むことにします。


幽の章
表紙を見る限り、この内容は予想不可能だよなぁ(謎)
ほのぼのした表紙と内容が似ても似つかないくらい、中身が切なすぎ。
主人公が言葉を話す猫で、登場するのは猫とロボットだけという世界は珍しいですな。

で、作品のテーマであるとかを説明しようとすると長くなるので、端的に一言で言い表してみると、「個人の夢とは一体何ぞや?」ということかなぁ。<あんまり自信ないですけど(爆死)
夢を追い求めることは、果たして良いことなのか、それとも悪いことなのか。
勿論、どちらとも言い切れないわけだけど、この作品のラストで幽(かすか)が見た景色はきっと真実であると信じたいし、それが真実であるならば、やっぱり夢を実現させることは素晴らしいことであると思う。
というか、思いたい。

あとは、泣けるという話を聞いてたんですけど、ぶっちゃけ自分は泣けませんでしたね(爆死)
いや、ちょっと涙腺刺激された部分はありましたけどね……
特に一番ヤバかったのが、楽(かぐら)の連れていたロボットの震電
ラストの方で地球儀の見える場所まで辿り付いたシーンが、もうね、なんというかダメだ(意味不明)
それまでのポンコツ具合とか、イラストとかを見て、「震電=マヌケなロボット」ってな感じで思ってたのに、あんな描写をされたら……
「E.G.コンバット」でも、たかが一台のロボットが壊れただけで涙腺崩壊状態にさせた秋山氏ですが、この作品でもその片鱗が見られるというか。
本来感情を持たない、生物ではない”ロボット”というものの感情を描くことにかけては、ライトノベル作家でも間違いなくNo.1でしょうね。

エピローグの、残されたクリスマス(幽の連れていたロボット)の描写もまた絶妙というか、微妙というか。
幽が夢を叶えた結果が、あのエピローグというならば、それはあまりに切なすぎる。
だがしかし、その切なさこそが作者が描こうとしていたものなのかもしれない。
読み終わった後、とてもじゃないけれど、「良かったね」とは言えないもどかしさ。


てか、よく考えたら秋山作品の感想だけ再掲載してる罠。
明日は「鉄コミュニケイション」か?(笑)