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 BLOODLINK 獣と神と人 著:山下卓     【ライトノベル雑感】
2003/08/29 02:03

ファミ通文庫。

かなり面白いです。
まず、テンポが速くてかなり読みやすい。
文章読むのがかなり遅い自分でも2時間程度で読み終わったので、普通の人なら1時間程度で読めるんじゃないでしょうか。
でもって、そんなに長いわけでもないのに、内容がやたら濃い。
ここまで完璧に無駄な部分がないのはそうそうないですよ。

ただ、この巻はあくまで物語の序章って感じで、いかにも「これからが本番ですよ」的な部分で終わるのが何とも言えない(苦笑)
こんな終わり方をされたら、次の巻以降も買うしかないでしょう。

あと、前半からやたらとキャラ萌えを強調して、もしかして結構軽めな内容?と思わせておいて、一転してダークな内容に変質する部分なんかは絶妙。
こういう場合、萌えの描写がしっかりしてればしてるほど、その落差によって印象度がかなり変わってくるけど、この作品はその落差がかなり激しいので個人的には好印象。
まぁ、ダークと言ってもちょこっと人が殺されたり、或いは自分が殺したりするだけですけど(爆死)

ついでに言えば、ラストの1行がこれまた印象に残る一文になってて。
ネタバレなので、伏せて書きますが、ラストの1行はこんな感じ。
「僕は、人を殺した。同じ学校の、僕を好きになってくれた女の子を……」
とまぁ、そんな感じで終わり方だけ見れば、最悪なまでにダークです。

人の死に方ってのは、色々あって。
事故だったり、故意(怨恨とか)だったり、病気だったり。
その中には仕方のない避けようのないものもあり。
逆に、避けられたはずのものもあり。
この「BLOODLINK」という作品で描いている死は、その中でも「避けられるはずだった死」であるように思う。
けれど、避けられなかった時点でそれは、仕方のない死とも言えなくもないわけで。
まぁ、何を言いたいかというと、そういう死の方がより「痛み」があるな、と。

でもって、最初にも言いましたけど、この作品、まだ始まったばかりなんですよね。
これで一つの区切り、ではなく。
あくまでこのラストが物語の始まりに繋がるという感じ。
今後、どういうストーリーを展開していくのかは分かりませんが、今後ともこの路線で行ってほしいなぁ。