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 消閑の挑戦者 パーフェクトキング 著:岩井恭平     【ライトノベル雑感】
2003/08/28 02:05

電撃文庫。

「ムシウタ」が個人的にヒットだったので、デビュー作であるこっちも読んでみたわけですが……
なんというか、非常に微妙な面白さでした(爆死)
いや、面白くないわけじゃなくて、どっちかと言えば面白いと言ってもいい部類に入るんだけど。
何か物足りないんですよねぇ。

一人の天才少年が主催する、一つの街をまるごと使った、バトルゲーム「ルール・オブ・ザ・ルール」とか。
その中で敵キャラとなる者を倒すと、様々な「プログラム」を入手出来て、それを戦闘の中で使用することが出来る、っていうあたりの設定は非常に面白い。
漫画だと、「ハンターXハンター」とか富樫作品で似たような設定があるけど。
ライトノベルではこういう設定は見たことないんで、真新しさがあって、読んでる最中はそれなりに楽しめるんですよ。
だけど、読み終わった後に残るものが残念だけど何もない。
ラストもちょっと駆け足気味な気がするし、終わり方自体も普通すぎて面白味に欠ける。

とまぁ、ダメな点ばかり挙げるのもどうかと思うので、良かった点をいくつか。
まず、この作品は第6回角川学園小説大賞<優秀賞>受賞作らしいけど、全然学園モノじゃなかったりする(爆死)
最初の数ページだけ学校のシーンも出てくるけど、それ以外に学園(学校)に関わるような事柄は何もなかったりする。
この賞って他にどんな作品が受賞してるのか知らないけど、応募基準が謎かも(笑)
って、全然良かった点じゃないや(マテ)

気を取り直して、良かった点。
まず、上の理由であとがきの最後に角川編集部の解説というものが載ってるんだけど。
ここで「この作品はボーイミーツガール物である」と言っている。
で、それは正しくその通りなんだけど、特筆すべきは少年と少女が最後までほとんど実際に接触してないということ。
序盤でちょこっとだけ話をしたきり、最後の最後まで、色々と理由があって、会えないまま話が進む。
これはボーイミーツガール物としては非常に珍しいのではないかと。
普通なら少年と少女が出会って、それからを描くのが王道だと思うけど、この作品ではその王道から完全に外れてる。
でもって、エピローグまであるのに、そこでも二人が出会う(再会する)シーンは見事に描かれてないし。
その辺の潔さは高評価です。

あとは、ヒロインであるところの鈴藤小槙が良い性格してるのもポイント高し。
大阪弁のヒロインって、あんまり見かけないけど、妙に萌えます(爆死)
性格的にも突飛で何考えてるのか周りからは理解できないため、常に一人だったりとか、個人的なツボを的確に突いてきてます(謎)

個々の素材は新鮮で結構面白いと思うんだけど、全体を見るとどうしてもパンチ力に欠ける、というのが正直な感想。
終盤以降の展開とラストをもう少し盛り上げられれば更に良くなったと思う……
基本的な文章は読みやすいタイプだし、デビュー作ということを考えれば悪くない出来なんじゃないかなぁ。
とりあえず、「ムシウタ」の2巻は期待してます(笑)
(この作品も続刊が出てるけど、そっちはさほど評判は良くないみたいだけどw)